新センター長よりごあいさつ

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アイヌ民族文化研究センター長

佐々木 利和

  • 職員の所属・役職は、森のちゃれんがニュース発行当時の情報です。
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佐々木利和と申します。この4月1日付けで当館のアイヌ民族文化研究センター長を仰せつかりました。小川正人さんの後任ということですが、小川さんよりもはるか年長の老体です。アイヌ民族文化研究センターの業務はすでに小川さんが本紙に書かれているように、「2015(平成27)年の北海道博物館発足以後、博物館の一部門であるアイヌ民族文化研究センターとして、様々な展示や普及行事の企画・実施を担ってきました。これからは、道立の資料保存利用機関として、資料を整理し、公開し利用を進めていく役割も改めて充実させていきたい」(『森のちゃれんがニュース39号』)という方向性のもと、アイヌ民族文化に関する資料の調査研究及び整理、研究成果の普及そして研究の支援などが業務としてあげられており、センターの職員は粛々とその仕事をこなし、成果をあげています。

かかる職員の方々の仕事の邪魔にならぬように、老生はなにをなすべきなのでしょう。お話をいただいてから、老生なりに下手な考えをめぐらしてみました。第一に頭をよぎったのは、いうまでもなくその存在はつぎのおさがいらっしゃるまでの留守居役なのだ、と。そしてそんな留守居役が職員の方々の仕事に接しながらできることはなんでしょうか。

北海道博物館は人文系や自然史系、産業史系などを含む文化財を対象とする総合博物館ですよね。

老生は古い博物館員です。それも長く勤めていたのは古美術や古文化財をその保管、展示、調査の対象とする博物館でした。総合博物館での仕事は初めてなのです。非常勤研究員としてお声をかけていただいて10年。その間、アイヌ民族文化に関わる仕事をさせていただきました。そういう機会をいただきながら、なぜか、総合博物館でのアイヌ民族文化の展示はどうあるべきか、ということに関してふかく思いをめぐらしていなかったようです。

任が解けるまで、老生はそのことについて、ひとつは展示論的に、いまひとつはアイヌ民族文化論の上から考えてみたいと思います。

どうぞよろしくお願いいたします。

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アイヌ語地名研究の第一人者・山田秀三の足跡をたどる調査より 岩内のポンモイワを訪ねて
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第4回蔵出し展「アイヌの衣服―北海道博物館の収蔵資料から―」の展示室より