Zoomを使った講座を開催しました~アイヌ語講座オンライン「アイヌ語の物語を読む」(全6回)~

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アイヌ民族文化研究センター 研究職員

吉川 佳見

  • 職員の所属・役職は、森のちゃれんがニュース発行当時の情報です。

当館初の試み

新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、オンラインで開催されるイベントが増え、その後、感染が収束に向かうなかで、現地とオンラインの双方で開催されるハイブリッド型の催しも多くなりました。感染症対策に限らず、天候に左右されにくいことや遠方からでも参加ができることなど、オンラインイベントにはさまざまなメリットがあり、ここ5年ほどの間で定番の開催形式になったと言えるでしょう。

当館でも、2023(令和5)年の10月から2024(令和6)年3月にかけて、連続講座「アイヌ語講座オンライン「アイヌの物語を読む」」(全6回)を開催しました。Zoomミーティングを用いたオンラインでの講座の開催は、当館として初めての試みでした。

こんなことをしました

本講座では、アイヌ語の物語をひとつ読み切ることを目標にしました。使用したのは、当館所蔵の久保寺逸彦採録資料にある散文説話で、音声の録音はありませんが、久保寺逸彦によるローマ字筆記のノートおよびタイプ製本(写真参照)での記録が残されているものです。このアイヌ語表記は、現在ひろく使われている表記方法と異なるところがあるため、講座で使用するにあたって講師側で表記を変更したものを用意し、現在普及しているアイヌ語の辞典で調べやすいようにしました。

画像
写真 久保寺によるタイプ製本(一部)(収蔵資料番号177211)

今回は、「アイヌ語の学習書などで文法をひととおり学んだ方」という条件で受講の募集をし、8名の方が参加されました。受講者の皆さんには事前にアイヌ語のみのデータを配布し、予習として辞典などを使ってご自身で和訳を付けていただきました。それぞれ付けていただいた和訳は、講座中に各自Zoomのチャットで送っていただき、講師の和訳と照らし合わせたうえで、講師が文法や単語の解説を行うという流れで行いました。

1回あたり2時間(10分休憩を含む)の長丁場で、また、辞典に載っていない単語もしばしば登場するような物語資料を扱いましたが、皆さん真摯に取り組んでくださり、無事完走することができました。

それぞれの良さを生かして

今回は札幌市外や本州在住の方も参加されており、オンラインのメリットが生かされたように思います。特に、雪の降る冬期は、お近くにお住まいの方であっても遠隔で参加ができると便利かと思われます。

その一方で、現地で参加していただきたい行事があるのも事実…。当館ではさまざまな行事を行っていますが、その場で当館収蔵資料の現物を見たり、手を使ってものづくりをしたりするようなものは、現地でなければ行うことができません。また、行事の前後に当館の展示を観覧したり、講座の内容で気になったことを学芸職員に質問したり、すぐに図書室で調べたりすることができるというのは、現地開催ならではの魅力です。現地とオンライン、どちらの良さも生かしながら、当館行事を皆様に楽しんでいただけるよう努めていきたいと思います。

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  • 講座概要

    アイヌ語講座オンライン「アイヌ語の物語を読む」(全6回)

  • 講師

    遠藤志保、吉川佳見

  • 日時

    2023(令和5)年10月28日(土)、11月25日(土)、12月23日(土)、2024(令和6)年1月20日(土)、2月17日(土)、3月16日(土)

    各回13:30~15:30

  • 会場

    オンライン(Zoom)

  • 定員

    20名

  • 本講座は終了しました。また、今回と同じ内容での講座開催については未定ですが、オンラインの行事は令和6年度も開催予定です。詳しくは令和6年度の当館「行事あんない」などでお知らせします。