「クローズアップ展⽰2」をふりかえって

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研究部歴史研究グループ 学芸主幹

三浦 泰之

  • 職員の所属・役職は、森のちゃれんがニュース発行当時の情報です。

総合展示室に7か所ある「クローズアップ展示」。通常の展示だけでは紹介しきれない話題や収蔵資料などを定期的に入れ替えて紹介しています。

第1テーマ「北海道120万年物語」の中には2か所ありますが、その内、「クローズアップ展示2」では2か月に1回ほど展示替えをして、主に江戸時代以降の北海道に関する資料を取り上げています。

過去3年間に行った展示の中から、いくつか振り返ってみたいと思います。

①「新選組の元幹部隊士永倉新八」

(2020年4月11日~6月11日)

新選組は、幕末の京都で江戸幕府に敵対する浪士たちを取り締まった、幕府お抱えの剣客集団です。その幹部隊士の一人、永倉新八(1839~1915)は、江戸で働いていた松前藩家臣の次男として生まれ、明治維新後は松前藩の医者・杉村家の聟養子となって杉村義衛と名前を変えるなど、北海道にゆかりの深い人物です。多くの幹部隊士は幕末から明治維新期の動乱のなかで命を落としましたが、永倉は、大正時代まで生き、新選組の活動を後生に語り継ぐ生き証人となりました。

そうした永倉の生涯を、ご子孫の方から寄贈いただいたゆかりの資料からふりかえりました。

なお、永倉関係資料は、当館所蔵の歴史資料の中でも人気が高く、資料の保存という観点に配慮しながら、毎年、このコーナーでは取り上げています。

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永倉新八着用のチョッキ(幕末期~明治時代)

②「北海道の双六あれこれ」

(2018年9月15日~12月12日)

サイコロをふって、スタート地点である「ふり出し」からコマを進め、いくつかのマス目をめぐり、一番早くゴールである「上がり」にたどり着いた人が勝ち…。このような遊びは、「絵双六」と呼ばれています。日本では、江戸時代おわりごろから、錦絵の流行などを背景に、さまざまな種類のものがつくられるようになり、庶民の遊びとしておなじみになりました。

そうした絵双六について、お店案内や名所などをテーマにした当館の所蔵資料を紹介しました。

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札幌区実業家案内双六(1903年刊)
  • 当館ウェブサイトの「おうちミュージアム」では、実際にこの双六で遊べるコンテンツ
    「第7弾 120年くらい前の札幌をすごろくで体験しよう!」を公開中

③「旧松前藩士南條家資料」

(2020年10月16日~12月16日)

松前藩士南條家は、15世紀に、北海道南部、現在の知内町にあった城館「脇本館」の館主・南條季継を初代とする家柄です。やがて蠣崎家(松前家)に仕え、江戸時代終わりごろには、中書院席200石取りの中級藩士として、主に奉行クラスの役職を務めました。

当館は、近年、南條家ゆかりの資料をご子孫の方から寄贈いただきました。南條家歴代の内、幕末維新期の当主・南條将(信敏)(1835~1910)に関わるものが中心で、文書資料、生活資料、美術資料あわせて126件からなる資料群です。

そうした南條家資料から、着用した裃・陣笠や、刀、知行宛行状といった古文書などを紹介しました。

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南條家の家紋入りの陣笠(江戸時代)

クローズアップ展示2のコーナーでは、これからも、永倉関係資料のような「定番」に加え、ふだんは収蔵庫で大切に保管している資料、新しく寄贈された資料など、さまざまな資料を紹介していく予定です。ご期待ください。

なお、展示替えに関する最新情報は、当館ウェブサイトにてご確認をお願いします。