展示

クローズアップ展示は総合展示室に7つある、資料や話題を定期的に入れ替えて展示するコーナーです。新たに収集した資料や、資料の劣化を防ぐために限られた期間しか展示できない貴重な資料も登場します。どうぞお見逃しなく!

ただいまのクローズアップ展示

クローズアップ展示1:近世文書を読む①フラーシェム・コレクション
展示期間:2020年4月11日(土)~6月11日(木)




フラーシェム・コレクションは、蝦夷地場所請負人の研究者であったロバート G・フラーシェム(Robert G. Flershem)、ヨシコ N・フラーシェム(Yoshiko N. Flershem)夫妻旧蔵の文書群です。フラーシェム夫妻は、場所請負人であった山田文右衛門の足跡を追うなかで、北海道をはじめ日本全国を調査し、その過程で出会ったさまざまな古文書を収集してきました。その地道な活動が、一大コレクションを形成するに至りました。ここでは、その一部をご紹介します。

クローズアップ展示2:新選組の元幹部隊士 永倉新八
展示期間:2020年4月11日(土)~6月11日(木)




新選組は、幕末の京都で江戸幕府に敵対する浪士たちを取り締まった、幕府お抱えの剣客集団です。その幹部隊士の一人、永倉新八(1839〜1915)は、江戸で働いていた松前藩家臣の次男として生まれ、明治維新後は松前藩の医者・杉村家の聟養子となって杉村義衛と名前を変えるなど、北海道にゆかりの深い人物です。多くの幹部隊士が幕末から明治維新期の動乱のなかで命を落としましたが、大正時代まで生きた永倉は、新選組の活動を後生に語り継いだ生き証人といえます。

クローズアップ展示3:伝承者が生きた近現代 平賀サダさん
展示期間:2019年4月11日(土)~8月13日(木)




日高町に生まれ育った平賀サダさん(1895ころ~1972)は、北海道日高地方の沙流川下流域のアイヌ語や伝統文化をよく知る伝承者として、多くの研究者に協力しました。単なる語り手としてだけでなく、他の人が語った物語の翻訳に協力するなど、研究者に多くのことを教え、支えた人でもあります。その平賀サダさんの歩みをたどると、近現代のアイヌの暮らしや、アイヌ語の調査や記録の歴史も見えてきます。ここでは、残された録音やゆかりの人びととの関わりをとおして、平賀サダさんの足跡を紹介します。

クローズアップ展示4:灰場武雄さんがつくったトンコリ
展示期間:2019年4月11日(土)~8月13日(木)




アイヌの伝統的な楽器の一つとされるトンコリ(五弦琴)は、現在では幅広い地域や年代の人によって演奏されていますが、古くは樺太(今のサハリン)や北海道の北端部で主に伝承されてきたといわれます。灰場武雄さんは樺太にくらしていたころからトンコリを製作していたといわれ、弾き手から定評のある楽器をつくることのできる人でもありました。 ここでは、灰場さんの作とされる3台のトンコリを展示しています。

クローズアップ展示5:岩手県から北海道へ渡った神楽
展示期間:2019年4月11日(土)~8月13日(木)




北海道のおまつりや行事のなかには、江戸時代から伝わる松前神楽、鹿子舞、七夕踊り、奴行列、祭ばやしなどがみられます。また、明治時代以降になると、本州などから移り住んできた人びとが、ふるさとで習い覚えた神楽や獅子舞などを新たに伝えたものもあります。これらのなかには、100年をこえて続いているものが多くみられます。しかし、近年では、後継者の高齢化や人手不足などにより、地域で伝えていくことがむずかしくなっています。

クローズアップ展示6:みんなが夢中になった子ども雑誌
展示期間:2019年4月11日(土)~8月13日(木)




昭和の戦後復興期から高度経済長期にかけて、次々に誕生した子ども向け雑誌。戦後の娯楽の少ない時代には、夢や楽しみを与えてくれる貴重な存在でした。高度経済成長期に入ると週刊マンガ雑誌が次々と登場しました。連載マンガを中心とする内容で人気を伸ばし、子どもたちの生活の中に定着していきました。

クローズアップ展示7:北海道のカタツムリのいろいろ
展示期間:2019年4月11日(土)~8月13日(木)




ひとくちに「カタツムリ」と言っても、たくさんの種類がいます。北海道だけでも、殻の直径が4センチにもなる大型のエゾマイマイから、1ミリほどの小さなものまで、その数は60種以上になります。森の落ち葉の下には、よーく目を凝らさないと見えないような、小さな小さなカタツムリが何種もくらしています。 また、カタツムリの仲間は移動が苦手なため、同じ種類でも場所ごとに独自に進化して、色や形が大きく違っている場合もあります。

次回予告

クローズアップ展示1

2020年6月12日(金)〜8月13日(木)
近世文書を読む②林家文書

場所請負制のもとでの漁場経営やアイヌ社会の様子などを具体的に知ることができる林家ゆかりの古文書を紹介します。
クローズアップ展示2

2020年6月12日(金)〜8月13日(木)
新選組永倉新八の養父 松前藩医杉村介庵

明治維新の後、新選組の元幹部隊士であった永倉新八は、松前藩医杉村介庵の養子となりました。杉村家ゆかりの資料について紹介します。
クローズアップ展示3

2020年8月14日(金)~12月16日(水)
祈りの造形 -キツネ神の舟-

アイヌ民族が用いた伝統的なお守りの一つに、神とされる動物の頭骨を用いたものがあります。こうしたお守りの一つとして、白老町で使用されていたキツネの神と、長万部町で使用されていたキツネの神専用の舟を紹介します。
クローズアップ展示4

2020年8月14日(金)~12月16日(水)
新しく仲間入りしたアイヌ民族に関する資料たち

近年、北海道博物館に寄贈されたアイヌ民族に関連する資料について紹介します。博物館資料に新しく仲間入りしたモノたちのお披露目です。
クローズアップ展示5

2020年8月14日(金)~12月16日(水)
馬追いの道具

馬追いとは、山からきり倒した丸太を収穫する作業で、馬を使って丸太を運ぶ林業労働者を指します。重い丸太を効率的に運ぶ道具とその使い方の映像を紹介します。
クローズアップ展示6

2020年8月14日(金)~12月16日(水)
北海道とオリンピック

1972(昭和47)年にアジアで初めて冬季に開催された札幌オリンピック、そして夏季大会で活躍した北海道出身選手ゆかりの品を紹介します。
クローズアップ展示7

2020年8月14日(金)~12月16日(水)
恐竜と鳥をつなぐ骨

鳥だけにあるとされていた「叉骨」。この骨がティラノサウルスの仲間でも発見されたことが、鳥が恐竜の生き残りであることの証拠の一つになりました。鳥の種類によって異なる不思議なフォルムにご注目ください。