展示

クローズアップ展示は総合展示室に7つある、資料や話題を定期的に入れ替えて展示するコーナーです。新たに収集した資料や、資料の劣化を防ぐために限られた期間しか展示できない貴重な資料も登場します。どうぞお見逃しなく!

ただいまのクローズアップ展示

クローズアップ展示1:北のシルクロード:サンタン交易と蝦夷錦
展示期間:2019年12月21日(土)~2020年4月10日(金)




江戸時代の北海道には、北のサハリン(樺太)から韃靼海峡(間宮海峡)を渡り、さらにアムール川(黒龍江)をさかのぼり、中国へとつながる絹の道がありました。アイヌ民族がサンタン人から手に入れ、松前藩主へ献上した絹織物は、中国の江南地方から、この道〈北のシルクロード〉をたどってはこばれてきた物でした。龍の文様がちりばめられた色あざやかな衣装は「蝦夷錦」とよばれ、本州の人びとに珍重されました。

クローズアップ展示2:新しく仲間入りした歴史資料たち
展示期間:2019年12月21日(土)~2020年4月10日(金)




北海道博物館には、毎年、道民の方々などから、北海道の自然・歴史・文化にゆかりのある、さまざまな「資料」をご寄贈いただいています。それらの新着資料は、既に収蔵されている18万件あまりの資料とともに、「収蔵庫」という専用の場所で将来にわたって大切に保管しつつ、展示や調査研究など、さまざまな機会で活用していくことになります。ここでは、近年、新しく北海道博物館の収蔵資料に仲間入りした歴史資料(文書資料・美術資料・記録資料)について紹介します。
*2月15日(土)から展示替えを行います。

クローズアップ展示3:関東におけるアイヌ文化の活動-新たに寄贈された1980~1990年代の資料より-
展示期間:2019年12月21日(土)~2020年4月10日(金)




アイヌ民族に関する新聞やテレビの報道は、多くは北海道の出来事が取り上げられています。けれども、現在では道外で暮らすアイヌの人びとも多く、その中でも関東地方では、早くからお互いの親睦を図り暮らしを支え合う取り組みや、自分たちの文化を学び伝える活動が続けられてきました。ここでは、あまり知られていないこのような取り組みについて、1980年代を中心に関東におけるアイヌの人たちが自らアイヌ文化を学んでいた様子の一端が伺える資料を紹介します。

クローズアップ展示4:モノから見るアイヌ文化―耳飾りのいろいろ
展示期間:2019年12月21日(土)~2020年4月10日(金)




アイヌ文化において人びとが伝統的な盛装を行うとき、装身具の一つとして身につける耳飾り。交易によってアイヌ文化にもたらされた耳飾りには、素材や形、大きさにさまざまなバリエーションが見られます。今回は、北海道博物館所蔵の耳飾り全59点を紹介します。

クローズアップ展示5:看板あれこれ
展示期間:2019年12月21日(土)~2020年4月10日(金)




明治期以降、経済・産業の発展にともなって、さまざまな形・素材の看板が作られ、街を彩ってきました。街ゆく人びとが、その店の名前や販売商品、提供サービスを、「見て、わかる」ように、大きさやデザインが工夫されました。ここでは、当館コレクションの中から、多様な商業看板を紹介します。

クローズアップ展示6:「すまい」を彩るタイル
展示期間:2019年12月21日(土)~2020年4月10日(金)




日本における本格的な建築用材としてのタイルの導入は、明治時代における西洋文化の流入とともに始まりました。大正時代には、一般住宅にも広く普及します。また、北海道においては、北海道農材工業株式会社(1947(昭和22)年〜)などにより様々なタイルが開発・制作されました。北海道において、様々な機能を持ちつつ装飾としても住宅に彩りを与えてきたタイルや、その契機となった品々をお見せします。

クローズアップ展示7:北海道にいるのいないの?モグラの仲間
展示期間:2019年12月21日(土)~2020年4月10日(金)




モグラの仲間は、ミミズや小さな昆虫を補食する哺乳類のひとつのグループです(以前は「食虫類」と呼ばれていました)。モグラといえば、トンネルを掘る姿が一般的なイメージですが、実際に生きたモグラを見たことのある人は意外と少ないかもしれません。というのも、実はトンネルを掘るモグラは北海道には生息していないのです。その代わりに、トンネルを掘るのはあまり得意ではないけれど地面を素早く移動できるトガリネズミというモグラの仲間が4種も生息しています。ここでは、北海道に住む小さな小さな「モグラ」をご紹介します。

次回予告

クローズアップ展示1

2020年4月11日(土)~6月11日(木)
近世文書の世界①フラーシェム家文書を読む

蝦夷地場所請負人の研究者であったロバート・G・フラーシェム氏収集の古文書コレクションを紹介します。
クローズアップ展示2

2020年4月11日(土)~6月11日(木)
新選組の元幹部隊士 永倉新八

江戸時代おわりごろの京都で、幕府に敵対する志士などをとりしまった新選組。その幹部隊士の一人であった、永倉新八ゆかりの資料について紹介します。
クローズアップ展示3

2020年4月11日(土)~8月13日(木)
伝承者が生きた近現代 平賀さだもさん

アイヌ語・口承文芸の語り手として知られる、日高町の平賀さだもさん(1982~1971)を、残された録音やゆかりの人びとの想い出を通して紹介します。
クローズアップ展示4

2020年4月11日(土)~8月13日(木)
灰場武雄さんがつくったトンコリ(五弦琴)

樺太の小田寒出身の灰場武雄(1906-1981)が製作したトンコリ3台をとおして、北海道における樺太アイヌ文化の戦後の一端をたどります。
クローズアップ展示5

2020年4月11日(土)~8月13日(木)
岩手県から北海道へ渡った神楽

100年ほど前に岩手県から北海道へ移り住んだ人びとが伝えた神楽について、権現様という獅子頭、神楽面、神楽台本などをもとに紹介します。
クローズアップ展示6

2020年4月11日(土)~8月13日(木)
みんなが夢中になった子ども雑誌

昭和の戦後復興期から高度経済成長期にかけて、次々に誕生した子ども向け雑誌。子どもたちを夢中にさせた懐かしい雑誌を紹介します。
クローズアップ展示7

2020年4月11日(土)~8月13日(木)
北海道のいろいろなカタツムリ

陸生貝類(カタツムリ)は移動が苦手なため場所ごとに色や形が違い、地域の固有種も多くいます。北海道の陸生貝類の多様性を標本で紹介します。