展示

クローズアップ展示は総合展示室に7つある、資料や話題を定期的に入れ替えて展示するコーナーです。新たに収集した資料や、資料の劣化を防ぐために限られた期間しか展示できない貴重な資料も登場します。どうぞお見逃しなく!

ただいまのクローズアップ展示です

クローズアップ展示0
恐竜絶滅の痕跡 ー北海道浦幌町の白亜紀(K)/古第三紀(Pg)境界層の剥ぎ取り標本ー
2024.04.12(金) - 08.08(木)




中生代白亜紀(K:約1億4,500万年前~6,600万年前)と新生代古第三紀(Pg:約6,600万年前~2,303万年前)境界は、恐竜が絶滅し、哺乳類の時代への転換期を保存しており、地球の歴史を考える上で非常に重要な地層です。また、この境界は、東アジアで唯一、北海道の浦幌町で確認できる希少な地層とされています。今回は、2022年10月に当館が作成したK/Pg境界の地層の剥ぎ取り標本を展示します。

クローズアップ展示1
ヨイチ場所請負人林家文書の世界①
2024.04.12(金) - 06.13(木)




江戸時代にヨイチ(余市)場所の請負人を務めた林家ゆかりの文書群は、明治時代以降のものも含め「林家文書」として知られています。当館所蔵の林栴家資料はその一部をなすものです。江戸時代の「林家文書」からは、ヨイチの漁業、出稼漁民、アイヌの人たちの動きのほか、松前藩や江戸幕府のヨイチ支配のあり様などをさぐることもできます。ここでは、その一部をご紹介します。

クローズアップ展示2
ヨイチ場所請負人林家文書の世界②
2024.04.12(金) - 06.13(木)




西蝦夷地ヨイチ場所(現・後志管内余市郡の辺り)の請負人を務めた林家は、もともと、現在の秋田県にかほ市象潟で廻船問屋を営んでいましたが、文化元年(1804)ころに松前城下へ渡って、文政8年(1825)からヨイチ場所の請負人となりました。江戸時代には松前に拠点を置きつつ余市で漁業経営を行いましたが、明治時代以降は拠点そのものを余市に移しました。当館には、この林家ゆかりの古文書が所蔵されています。ここでは、明治時代における余市での漁業のようすを示す文書資料を紹介します。

クローズアップ展示3
新しく仲間入りしたアイヌ民族に関する資料たち
2024.04.12(金) - 08.08(木)




近年、北海道博物館に寄贈されたアイヌ民族に関連する資料について紹介します。博物館資料に新しく仲間入りしたモノたちのお披露目です。

クローズアップ展示4
文字に記されたアイヌ語―アイヌ自身によるアイヌ語表記(1)―
2024.04.12(金) - 08.08(木)




幌別(今の登別市)の金成マツ(1875~1961)がみずからアイヌ語で記した資料から、彼女が自分たちの言葉をどのように表記しようとしていたか、その表記の工夫などをご紹介します。

クローズアップ展示5
岩手県から北海道へ渡った神楽
2024.04.12(金) - 08.08(木)




北海道のおまつりや行事のなかには、江戸時代から伝わる松前神楽、鹿子舞、七夕踊り、奴行列、祭ばやしなどがみられます。また、明治時代以降になると、本州などから移り住んできた人びとが、ふるさとで習い覚えた神楽や獅子舞などを新たに伝えたものもあります。これらのなかには、100年をこえて続いているものが多くみられます。しかし、近年では、後継者の高齢化や人手不足などにより、地域で伝えていくことがむずかしくなっています。

クローズアップ展示6
たくぎん(北海道拓殖銀行)
2024.04.12(金) - 08.08(木)




1900(明治33)年4月に営業を開始し、1998(平成10)年に看板を下ろした「たくぎん」(北海道拓殖銀行)。さまざまな「たくぎん」資料群のなかから、今回は、戦前、北海道拓殖銀行の支店があった樺太(現:サハリン)に関する資料を展示します。北海道拓殖銀行は、1911(明治44)年の北海道拓殖銀行法改正によって、樺太での営業を認められ、終戦時には11の支店がありました。当時の資料から「樺太」を感じていただければと思います。

クローズアップ展示7
<歩く宝石>北海道のオサムシ
2024.04.12(金) - 08.08(木)




北海道にはオオルリオサムシとアイヌキンオサムシという宝石のように美しいオサムシが生息しています。赤や青、緑色に輝く色や背面の様々な模様などオサムシの多様性をじっくり観察してみてください。

次回予告

  • クローズアップ展示0
    植物化石と石炭
    2024.08.09(金) - 12.18(水)

    メタセコイア、オオイシカエデなど石狩炭田産の植物化石と、古植物が変質して形成された石炭などの地質資料を展示します。

  • クローズアップ展示1
    『蝦夷島奇観』写本から①:オットセイ猟
    2024.06.14(金) - 10.10(木)

    北海道博物館が所蔵する『蝦夷島奇観』写本のなかのオットセイ猟の場面を考察します。

  • クローズアップ展示2
    【特別展関連】「近代の交通・通信を支えた駅逓」
    2024.06.14(金) - 10.10(木)

    明治時代から昭和のはじめごろにかけて、北海道内の交通・通信を支えた施設「駅逓」についての資料を紹介します。特別展「みんなの鉄道」関連展示。

  • クローズアップ展示3
    【特別展関連】「開発」とアイヌのくらし-消えたサノイベの集落-
    2024.08.09(金) - 12.18(水)

    明治10年代後半になると、それまでほとんどアイヌ民族だけが暮らしていた石狩川中流域にも和人による「開発」が及ぶようになります。道路が開かれ、鉄道が敷かれ、新しい村々が置かれていく一方で、そこに住むアイヌの人々のくらしは大きな変化を余儀なくされていました。現在の江別市にあったサノイベという集落の事例から、その一端を紹介します。

  • クローズアップ展示4
    【特別展関連】測量技師・川村カ子トと駅員・森竹竹市の活動
    2024.08.09(金) - 12.18(水)

    測量技師として三信鉄道(現JR東海飯田線)の測量に当たった川村カ子ト(1893~1977)、静内駅などに勤務し、歌人としても知られる森竹竹市(1902~1976)について、それぞれの足跡と活動の一端を紹介します。

  • クローズアップ展示5
    【特別展関連】乗る・引く・運ぶ、馬の道具
    2024.08.09(金) - 12.18(水)

    高度経済成長期以前、北海道で馬は主要な交通手段でした。鉄道のない場所や鉄道までの運搬、馬車軌道など。馬にかかわる馬具、鞍や鐙、蹄鉄など馬具のいろいろをご紹介します。

  • クローズアップ展示6
    【特別展関連】バスに乗っていこう!
    2024.08.09(金) - 12.18(水)

    1971(昭和46)年4月、当館の前身・北海道開拓記念館が開館しました。連日、多くの方で賑わう当館や野幌森林公園と札幌の中心部をつないでいたのが、旧国鉄バス(現在のジェイ・アール北海道バス)でした。当館のオープンを記念して発売された記念乗車券を紹介します。

  • クローズアップ展示7
    【特別展関連】植物名に見る「ホロムイ」の謎
    2024.08.09(金) - 12.18(水)

    湿原植物の中には、名前に「ホロムイ(幌向)」がつく種類がいくつかあります。なぜこんなローカルな地名がつけられたのでしょう? そこには、鉄道の発達と植物調査の歴史が関わっています。