おしらせ

ロイヤル・アルバータ博物館の学芸員が来道しました

2017.09.21 (木)

9月12日から、カナダ・アルバータ州のロイヤル・アルバータ博物館から2名の学芸員が北海道を訪れています。
北海道博物館と同館は友好提携を結んでおり、相互に学芸職員・研究職員を招聘・派遣し、学術交流・共同研究を続けています。

 

調査のようすは、時々、このページやツイッターでお知らせします。
アイヌ民族の丸木舟を見る2人

アイヌ民族の丸木舟を見る2人

トンコリを弾くポワリエ氏

トンコリを弾くポワリエ氏(いずれも当館総合展示室にて)

 

招聘職員

 

Jocelyn Hudon ジョスリン・ヒュードン 鳥類学担当学芸員
Claire Poirier クレア・ポワリエ コミュニティ契約担当主任

 

招聘期間

 

2017(平成29)年9月12日〜21日

 

調査内容

 

当館スタッフの同行により、道内各地で博物館における鳥類標本の調査やアイヌ民族の儀礼、アイヌ資料の博物館での扱いに関する調査、大雪山系における鳥類の調査などを共同で行います。

 

調査のようす

野幌森林公園内、瑞穂池で鳥類を探索するヒュードン氏
(右端、2017.09.15)

萱野茂 二風谷アイヌ資料館(平取町)でアイヌ資料を見学
(2017.09.16)

アイヌ民族の儀礼に参列するヒュードン氏
(苫小牧アイヌ協会主催・カムイチェプノミ 2017.09.17)

アイヌ民族の先祖供養に誘われたポワリエ氏
(苫小牧アイヌ協会主催・カムイチェプノミ 2017.09.17)

宮島沼(美唄市)での水鳥の観察
(2017.09.19)

大雪山・黒岳(上川町)での調査
(2017.09.20)

黒岳の調査 ヒュードン氏の研究テーマ、チシマヒョウタンボクを発見!
(2017.09.20)

黒岳の調査 チシマヒョウタンボクの果実。ヒュードン氏の研究によれば、アルバータ州ではこの仲間(あちらでは外来種)の果実を食べることで野鳥の体色が変化する現象が見られるとのこと。
(2017.09.20)

黒岳山頂にて
(2017.09.20)

ロイヤル・アルバータ博物館について

 

ロイヤル・アルバータ博物館は、アルバータ州の州都・エドモントンにある州立の博物館です。
2005(平成17)年5月、アルバータ州立博物館から現在の名称に改名されました。
以前の所在地から建物ごと移転し、2018年の大規模リニューアルオープンを目指して現在工事中です。

ロイヤル・アルバータ博物館
ウェブサイト(英語)

 

北海道博物館とロイヤル・アルバータ博物館との交流について

 

北海道博物館の前身である「北海道開拓記念館」では、1990(平成2)年から、海外の北海道と関連する各地域や北海道と姉妹・友好提携を結んでいる地域の博物館等との学術交流を始め、原則として5年間を単位として協定を結んで共同研究を行ってきました。

 

アルバータ州は、北海道と姉妹提携を結んでいます。 そのアルバータ州を代表する博物館であるアルバータ州立博物館(当時)と開拓記念館は、1993(平成5)年に開拓記念館において特別展「カナダ・アルバータ州先住民の文化」を共同主催したことを契機に、友好を深めていきました。
2000(平成12)年からは、10年にわたって「北方文化共同研究事業」を実施し、2005年10月には「友好館に関する覚書」に調印しました。
その後も、2008(平成20)にはテーマ展「カナディアン・ロッキーと大平原のくにアルバータ」を開催するなど、さまざまな形で交流を続けています。
2013(平成25)年には、開拓記念館とロイヤル・アルバータ博物館の間で「友好館に関する覚書」に再調印、友好関係をさらに強固なものとしました。

 

そして、開拓記念館から北海道博物館となった2015(平成27)年度には、ロイヤル・アルバータ博物館の全面協力により、北海道博物館にて、北海道・アルバータ州姉妹提携35周年記念写真展「Across Borders: Naoki Ishikawa In Celebration of Sister Relations between Alberta and Hokkaido」(主催:北海道・アルバータ州政府)を開催することができました。
また、「北東アジアのなかの北海道」研究プロジェクトの1課題として、ロイヤル・アルバータ博物館と共同で「寒冷地の自然と適応」を研究テーマとした5年間の研究を行っています。ほぼ隔年で学芸員・研究職員の派遣・招聘を実施しており、今回の招聘はその一環です。

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