北海道大学、北海道博物館、米国ペロー自然科学博物館、三笠市立博物館との共同研究により、北海道三笠市の白亜紀後期(1憶年~6600万年前)の地層から発見された鳥類化石が、アジアで最古の潜水鳥類ヘスペロルニス類の新属新種であることが分かりました。
研究論文は、大英自然史博物館による古生物学の専門誌『ジャーナル・オブ・システマティック・パレオントロジー Journal of Systematic Palaeontology』に投稿され、複数名の専門家による審査を経た後、2017年8月7日に発表されました。
新属新種の鳥類化石は、「チュプカオルニス・ケラオルム (Chupkaornis keraorum) 」と名付けられました。
詳しくは、北海道大学のウェブサイトにあるプレスリリース資料をご覧ください。
チュプカオルニス・ケラオルムの復元画(服部雅人氏提供)。後ろで泳いでいる大型爬虫類は、同じく三笠市から発見されたモササウルス類のエゾミカサリュウ。
なお、今回発見された新属新種の鳥類化石は、三笠市立博物館で常設展示されています。
論文名 | The oldest Asian hesperornithiform from the Upper Cretaceous of Japan, and the
phylogenetic reassessment of Hesperornithiformes [日本の上部白亜系から産出したアジア最古のヘスぺロルニス類と,ヘスぺロルニス類の系統的再評価] |
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著者名 | 田中公教(北海道大学大学院理学院) 小林快次(北海道大学総合博物館) 栗原 憲一(北海道博物館) アンソニー・フィオリロ(米国ペロー自然科学博物館) 加納 学(三笠市立博物館) |
雑誌名 | Journal of Systematic Palaeontology [大英自然史博物館による古生物学の専門誌] |