おしらせ

おわりに

2016.07.27 (水)
キャラシーン05


「ジオパークを目指す地域は、持続可能な地域社会の実現のために、ジオパークとして、その地域にあったやり方で住民、行政、研究者などの関係者が、ともに考え続けているか。また、そのために、これまでのやり方を変える覚悟があるか」

これは、毎年、ジオパークの認定審査の際に、ジオパークを目指す地域に対して発せられているメッセージです。

ジオパークは、認定されたからそれで終わり、というものではなく4年に1度再審査があるプログラムです。ずっと走り続けなければならないゴールのないマラソンのようなものです。それでも多くの地域がジオパークを目指しています。それはなぜなのでしょう。

大量生産・大量消費時代のいわゆるマスツーリズムは、経済成長を支えた一方、地域には必ずしもあっていないやり方で観光をすすめ、自然環境の破壊、文化遺産の劣化、伝統文化の誤用と悪用などをひきおこしました。こうした「このままではいけない」 という地域の危機感からジオパークが生まれている側面があります。

しかし、地域の自然・歴史・文化を保全し、持続可能な範囲で活用しながら「持続可能な地域社会」を実現することは、それほど簡単にできるものではありません。そこで必要になるのは常にみんなで「持続可能な地域社会とは何か」を考え続けることです。そして、今を生きている私たちには、未来の人たちへ地球の大切さを語り継いでいく必要もあります。なぜなら、地球は決して人類だけのものではないのですから。
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