おしらせ

学芸員らによる研究成果報告書『探してみよう! 地域のお宝 高齢者と協働する地域学習プログラム集』など2冊を発行

2023.03.16 (木)

 

本成果報告書について

 

当館・生活文化研究グループの青柳かつら学芸主査が研究代表者となり、映像資料学、高齢者福祉学の研究者らとともに、朝日郷土資料室(士別市)や智恵文公民館(名寄市)等の皆様のご協力を得て進めてきた、「高齢者と協働する地域学習コンテンツ開発」に関する共同研究の成果報告書2冊が発行されました。

 

本書は、研究のモデル館である朝日郷土資料室、智恵文公民館の事例を中心に、高齢者と協働して実践してきた様々な地域学習プログラムを掲載しています。そして、共同研究の成果として、道北地域の4市町で開催した巡回展と関連講座の成果や、名寄市日進地区のカフェで実践した認知症予防プログラムも紹介しています。2冊の内、報告書1はプログラム等の要点をまとめたビジュアルな事例集(97ページ)、報告書2は、プログラム等の内容を詳しく紹介する記録集(698ページ)です。

 

近年、多くの自治体が〈地域社会の超高齢化〉〈人口減少〉等に直面しているなか、高齢者が持つ地域独自の知識を活用して地元の魅力を発信することで、高齢者の生きがいづくりや社会参加を進め、異世代の「地域志向」を創出することを目指した取り組みの報告です。各地の博物館や地域活動に携わっている方々にお読みいただければと思います。

 

内容とPDFダウンロード

報告書1『探してみよう! 地域のお宝 高齢者と協働する地域学習プログラム集』

各章のタイトルをクリックすると、該当するページのPDFファイルがダウンロードできます。

はじめに
1 地域学習プログラム紹介
  (表紙~p.24)
  (p.25~p.48)
【体験】緬羊の飼育と利用:羊毛から毛糸をつくろう/食文化:石臼できな粉をつくろう/開拓期の学校教育:紙石盤に字を書こう/バスツアー:地域資源を探索しよう
【世代交流】馬の生産と農作業/馬を使った米づくり/天塩川の恵みと水害
【サロン】暖房用具と冬のくらし/林業労働:馬追いの集材技術/林業労働:丸太運搬の道具/比べる視点で 地域映像を愉しむサロン
2 研究成果紹介 地域映像の楽しみ方:アーカイブ映像の活用方法の開発/老後を楽しむ智恵:高齢者主体的な認知症予防活動の支援/コラム:博物館を拠点とする地域資源活用研究会
3 老人デイサービスセンターのレクリエーションと博物館利用に関するアンケート結果
引用文献・謝辞

 

報告書2『高齢者のウェルビーイングを創成する地域学習コンテンツの開発-北海道北部地域における回想法サロンと聞き取り調査・地域映像活用・認知症予防活動の記録-』

各章のタイトルをクリックすると、該当するページ、またはその抜粋がダウンロードできます。

はじめに
1 サロンと交流学習の記録 (抜粋)【交流学習】馬を使った米づくり(名寄市智恵文)/【サロン】暖房用具と冬のくらし(士別市朝日町)
2 ライフヒストリー (抜粋)学校生活、冬山造材、青年団活動(今藤正美氏)
3 地域映像を活用した巡回展と関連講座
4 老後を楽しむ智恵:高齢者主体的な認知症予防活動の支援
謝辞

 

本研究について

 

この共同研究は、日本学術振興会による下記の科学研究費補助金を得て実施したものです。

 

課題名:「少子高齢社会のウェルビーイング創成型地域学習コンテンツの開発」
研究メンバー:青柳かつら(研究代表者、北海道博物館)、研究分担者:山下俊介(北海道大学)、黄京性(名寄市立大学)
研究期間:2018年度〜2022年度
関連ウェブサイト: 博物館を拠点とする地域資源活用研究会 (本研究課題の情報発信ページ)

 

お問い合わせ

 

北海道博物館 生活文化研究グループ 学芸主査 青柳かつら
代表電話:011-898-0456

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