博物館の建物の改修工事を実施しました

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博物館研究センター 研究職員

鈴木 明世

北海道博物館の建物は、2020年12月に築50年を迎えました。この建物をこれからも長く使い続けるために、2023年度には、北海道建設部の発注で「長寿命化工事」が実施されました(設計:株式会社札幌日総建、施工:伊藤組土建株式会社、工事監理:株式会社日建社)。

この改修工事における主な改修内容は、外壁の外側にある回廊の補修、屋上の防水補修、屋根の軒部分の塗装、資料を運ぶ大型のエレベーターの改修、そして、正面広場の床の石の交換などでした。

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足場に覆われた博物館(奥)と正面広場の補修の様子(手前)
軒まわりの塗装状況 工事前
軒まわりの塗装状況 工事前
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軒まわりの塗装状況 工事後

「森のちゃれんがニュース」2022年夏号や当館ウェブサイトの「建築」ページでも紹介しているように、当館は、建物それ自体が魅力的なものとなっています。そうした美しい見た目が損なわれないように、工事の関係者が実施する週1回の定例打ち合わせには、当館の学芸員も参加し、細かい改修方法や、塗装の色などをひとつひとつ検討して進めていきました。工事現場の確認などで、職人さんの作業を間近で見た時の、その手際の良さは今でも印象に残っています。

改修工事の期間中は、通行できる場所に制限を設けるなど、来館されたみなさまにはご不便をおかけしましたが、ご協力いただきありがとうございました。正面広場の改修を経て、入口までの足もとの不安は大分おさまったと思います。工事の前後で見た目が大きく変わってはいないので、変化に気がつきにくいかもしれませんが、より安全に楽しめるようになった当館へ、ぜひ足を運んでください。